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Appleが音楽業界に起こした本当の革命

Steve JobsがiTunesMusicStoreをはじめる前に、米国内の音楽レーベルと交渉を行う際、現状の音楽業界の問題点としてあげたのが、プロモーションにお金がかかりすぎている、ということでした。

売れるか売れないかわからない新人アーティストに対してかかる、莫大なプロモーション費用が、そのアーティストが売れなかったために、回収できない損失となった場合、他のアーティストが稼ぎ出した利益を補填することになります。また、新人アーティストと優先して契約するために支払った契約金もプラスされて 大きな損失となります。
これにより、売れているアーティストと売れてないアーティストの間に賃金的な不公平が生まれ、アーティストの健全な音楽活動の妨げとなります。

これに対し、iTunesMusicStoreにおけるプロモーション費用は、これまでもののとは比較にならないくらい小さくて済みます。にもかかわらずプロモーション効果は大きくて確実です。
レーベルはアーティストと完全な出来高契約をすることも可能になるため、売り出し中の新人アーティスト・かつて大きな売上を上げた古参アーティスト・現在大きな売上を上げているアーティストたちの間に不公平感が生じにくくなります。

最近、アメリカではまだほとんど無名に近い(Kill BillのBGMに取り上げられ注目され始めていましたが)布袋寅泰が、iTunesMusicStoreのトップページにピックアップされたあと、ロックアルバムチャートでいきなり6位になった事でもわかるように、iTunesMusicStoreではレーベルの大小、インディーズとメジャーの差どころか国境さえも関係ありません。

リスナーは30秒の試聴やプロモーションビデオなどで気に入った曲を見つけ、1曲99セントで購入します。アルバム内の曲でも1曲ずつ購入することができます。もちろん、お気に入りのアーティストがアルバムを通して聴くことを強く望めば、リスナーはアルバム単位で購入することを惜しみはしないでしょうけれども、これからアルバムという考え方は変わってしまう可能性があります。

またMTVがそうであったように、iTunesMusicStoreにはプロモーション用の音源や映像がたくさん集まってくるでしょう。しかもそれらは、さまざまなレーベルがただで提供するのです。そうなってくれば音楽業界におけるiTunesMusicStoreの地位は不動のものとなるでしょう。iTunesMusicStore経由でライブパフォーマンス映像をストリーミング放映する、なんてことも実現するかもしれません。

AppleはiPodによって、音楽を聴くという行為に革命的変化をもたらしました。
しかし、日本ではまだサービスが開始されていないので実感が湧きませんが、iTunesMusicStoreが音楽業界に与える革命的変化の方が何倍も大きいのです。

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