「ガラスのジェネレーション」/「It's Alright」

 佐野元春が語る80年代SINGLEライナーノーツ第2段は「ガラスのジェネレーション」/「It's Alright」です。

 80年の12月に「ルイード」でクリスマスライヴをやろうということで、いつものようにギターを持ってお店に行くと表にまでお客さんが溢れていて、僕は、きっとシャネルズの次の公演のチケットを求めるお客さんなんだと思ってその群衆の中に入っていったら、女の子たちが嬌声をあげて、かけ寄ってきて、死にそうになった(笑)。エレベーターじゃなくて階段で上がっていったら入り口に伊藤銀次が待っていて「すごいことになってきたね」って言ったのを覚えてます。

 このシングルをリリースした直後に、こういう状態になったんだそうです。最後の、伊藤銀次が「すごいことになってきたね」って言ったって言うくだりは、なんだかとても臨場感が合ってビビッドな場面描写ですね。私も生まれ変わったら、こんな場面に遭遇する人生を送りたいと切実に感じました。
 カッコいいです。カッコよすぎます。何でこんなにカッコいいかを考えてみたら、この熱狂的状況においても、佐野さんがとても冷静でいるところなんだと気付きました。

 この曲のテーマは「つまらない大人にはなりたくない」。これを聴いた頃は、どうやったらつまらない大人にならなくて済むかわかりませんでした。
 大学3年から4年に進級するときに、1年間休学して半年間アルバイトしてお金を貯め、残りの半年間をワーキングホリデイビザでカナダへ行き、働きながらアメリカ・カナダを旅行しました。これが「つまらない大人にならない」ために起こした最初の行動だったのかもしれません。

 その旅行から10年以上が経ち、今私はどんな大人になっているのでしょうか。今までも、これからも、ずっと私の人生におけるテーマは「つまらない大人にはなりたくない」なのかも知れないと気付きました。
 
 ただひとつ、今言えることは、「つまらない大人にならない」ためには、常に自分の人生のビジョンを描き、それに近づくために努力しつづけ、そして、そのために変わることを恐れてはいけない、ということです。

[Music]


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