『歌謡曲』が『J-POP』になった時

 この対談が面白かったので、これについて少し書いてみたいと思います。

 参考 J-POP - Wikipedia

 リスナーの住み分けがされてしまった、という分析が面白いです。ポップスはポップスの場所へ、演歌は演歌の場所へと、レコード会社がマーケティング戦略を進めるうちに、買う人が集まる場所にしか商品を置かなくなってしまったわけです。で、その結果
M:いまはみんなが知っている曲というのがまったくないという状態だし。
T:あの、昔って、100万枚売れていたらその何倍もの人が知っているだろうっていう感じがするわけですよ。
M:それはそうだね。認知度は売上枚数の×10にも×100にもなる。
T:うん。広がりが桁違いな気がする。
T:90年代からこっちのは、100万枚売れてもそれはその100万人しか知らないだろう。買ってないほかの1億何千万人は知らないだろう。って、この話も前しようと思って忘れていたな。
M:J-POPはいっても×5くらいだよね。普通で×2、3くらい?レンタルとか、友達の貸し借りとか、家族とか含めて色々含めてもそれくらいかな。と。
T:正味な数字はわからないけど、早い話大人も子供も、ってのはほとんどないわけだし。ラルクとかグレイとかの曲を上の世代は知らないだろうと

 これって住み分けが進みすぎてしまって、レコード会社が自分で自分の首を締めてるような気がしないでもありません。なぜここまで住み分けが進みすぎてしまったかというと、「夜のヒットスタジオ」や「ザ・ベストテン」など、ジャンルごった煮のテレビの歌番組がなくなったからではないかということです。
T:やっぱそうか。でも歌番組あるじゃん。「うたばん」とか「HEY ! HEY ! HEY !」とか。
M:質的に違うよ。「夜ヒット」とか歌手のラインナップとか見るにボータレスだし。森進一とTMネットワークと光GENJIが、一緒に出演して、メドレーで持ち歌歌いあったりするわけだし。
T:あれは楽しかったよね。
M:うん。でも今の歌番組はそうじゃないじゃん。売れていてもMステには氷川きよしくん出ないし。

 子供の頃「トップテン」見て「氷雨」っていい歌だなぁ、なんて思ってたこと思い出しました。
 この前タクシーの運ちゃんが「もう紅白なんてツマンナイね。だって知ってる曲やらないんだもん。」なんていってるのを「そうですねぇ。」なんて軽く聞いてたんですが、その運ちゃんの発言はこのあたりの深い部分について言及していたのかもしれません。
 つまり、日本には「歌謡曲」的な大衆音楽がなくなってしまった、ということ。
 
 そんな中、「マツケンサンバ」のメガヒットは奇跡的といえるかもしれません。しかし逆に、大衆は「マツケンサンバ」的なものを求めていたといえるかもしれません。
 昨年の大晦日、自宅で家族とゆっくりと過ごした私は、紅白とその前にやっていた歌番組を両方とも見てしまいました。その両方ともに「マツケンサンバ」がでてきたのですが、そのステージは両方ともものすごいものでした。なんでしょうかあの爆発力は。他の出演者達はスッカリかすんでしまいました。なす術なしです。「マツケンサンバ」の前では不景気さえも吹っ飛んでしまいます。私もあのステージを見て鳥肌が立ちました。

 時代は「歌謡曲」を求めているのかもしれません。

[Music]
 


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