それはいいことをしなさった。

 「かさじぞう」という昔話があります。

 ちょうど今のような暮れも押しせまった頃、お正月に食べるおもちを買うためのお金を稼ぐため、おじいさんは丹精こめて作った笠を街へ売りにでました。しかし、とうとう笠はひとつも売れず、がっくりと肩を落として、つくった笠を全部かかえて家へ帰る途中、道端にしんしんと降る雪を頭の上にこんもりと積もらせたお地蔵さんが並んでいるのを見つけました。そのお地蔵さんたちをかわいそうに思ったおじいさんは、売れ残ってしまった笠をお地蔵さんたちの頭にのせてあげました。
 家に帰ったおじいさんは、笠が売れなくてお金を稼ぐことができず、お正月のおもちは買えそうにないことや、帰り道に売れ残った笠を道端のお地蔵さんにかけてあげたことをおばあさんに話しました。

 するとおばあさんは、「それはいいことをしなさった。」といって、にこりと笑いました。

 このお話のキモはこの一言に尽きる、こんなこと言えるおばあさんはスゴい、このお話で一番えらいのはこのおばあさんだ、私はこんなことを言える人になりたいと思うけど、とてもなれそうにない、と家内が申しております。

[Misc.]
 


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