「ウェブ進化論」を読んで

 この本の大部分は Google について書かれています。
 Google についてたくさんのことが書かれていますが、私はこの本の冒頭部分に書かれている一文で、Google という企業がやろうとしていること、そしてそれを実現するため必要な膨大な作業を実現する活力の源がどこにあるのが分かってしまい、目からうろこが落ちてしまいました。

 つまり Google は、ウェブにおける不特定多数の不作為な行動を大量に抽出したとき、その答えは常に正しい、ということをとても強力に信じているということ。それは「Wisdom of Crouds」とも呼ばれます。経済学に「神の手」が存在するように、ウェブにも神が存在すると信じています。そしてその神の姿を出現させるために努力することで、自らも神に近づこうとしているんじゃないだろうか

 「Web2.0 は明るいばかりではない」で Google という企業の潜在的な脅威について書きましたが、彼らが神の存在を強く信じている限りは、誰もその勢いを止めることはできないんだろうなぁと思いました。

 私の携わる建築の世界にも「Wisdom of Crouds」に似た考え方があります。それは「建築家なしの建築」と呼ばれ、ある集落などで、その土地で取れる材料を使って、その集落の人々の手によって永い時間をかけて改良を重ねながら創り上げられた住宅群、あるいは集落と呼ばれたり町並みと呼ばれたりもするものです。
 これらは文句なしに美しいものです。

 私は建築設計に携わる人間でありながら、教会建築など歴史的な建造物や日本の寺社仏閣などにはあまり興味がわかないのですが、昔から美しい町並みや集落には強くこころを惹かれます。やはりこれらが「建築家なしの建築」であることが大きいのだと思います。

 本来の姿ってこうなのかもなと思うのですが、それじゃあ私の商売が成り立たなくなっちゃうんですよねぇ。困ったなぁ。

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
  • 発売元: 筑摩書房
  • 価格: ¥ 777
  • 発売日: 2006/02/07
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