伊藤由奈の小節が心地いい

「~節」という言葉があります。

歌手が独特な節回しで歌ったり、アナウンサーや噺家、漫才師などが独特な言い回しでおしゃべりしたりすることを、その人の名前をつけてこう呼んだりします。

有名な歌手は大概、そんな独特な節回しを持っていて、声色だけでなく、その節回しでその人が歌っていることが分かったりもします。

でもそんな節回しはだいたいとても微妙なものなので、「~節」とまで呼ばれるためには、余程特別で特徴的なものであって、さらにそれが好ましいものでなければなりません。

最近、私が「~節」と読んでもいいんじゃないかと思う歌手の一人が伊藤由奈さんです。

生まれも育ちもハワイということで、とてもキレイな英語の発音も魅力のひとつなのですが、彼女の独特な節回しがとても心地よくて気に入っています。
映画「NANA」で鮮烈なデビューを果たし、現在は映画「海猿」の続編の主題歌「Precious」を歌っています。サビの「しぃんじぃよぉ~」のところは、これぞ伊藤由奈節と呼べる心地よさです。

実はこの曲、映画完成前にすでにレコーディングが終わっていたのですが、完成間近のラッシュフィルムを見た彼女が、もう一度歌わせて欲しいと志願し、録り直したものなのだそうです。

この前あるラジオ番組にゲストインしていて、DJが彼女の歌に対する熱い思い入れを示すエピソードを紹介したあとに、ぜひリスナーの皆さんもそんな彼女の気持ちを感じながら聞いて欲しい、みたいなことを言って彼女の同意を求めたところ、「そんなことは私が勝手にやってることで、リスナーの皆さんはただ私の歌を聞いてくれさえすればいい」のような答えが返ってきてDJがタジタジになっていました。

そんな骨太なところも、わたしが好感を持っている理由なのかもしれません。


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