1時間もかからずに読み終えられる内容。2100円なり。
それでこの値段? と思うかもしれないけれど
この値段に見合うどころか、それを上回る価値があると思います。
少なくとも僕にとっては。
とても簡潔な文章。まるで子供に話しかけているような。
その文章が、果てしなくイマジネーションを刺激してくれる。
使っている言葉はどれも簡単なものばかりだけれど
言わんとしていることは、とてつもなく奥が深い。
スケッチ。
一本の線。
地面に敷いた一枚の布。椅子。テーブル。ドア。影。
描いたり、消したり。無から有へ。有から無へ。
描いてないところに、なにかが現われる。
なにかが反転したり、なにかが突然立ち上がったり。
そして一瞬、重力が消える。
ふわふわしたものが、ふわふわしたままでかたちになっていく。
自分が、これまで蓄えてきた既成概念に、ちょっとイラついた。
- 中山英之/スケッチング (神戸芸術工科大学レクチャーシリーズ 2-3)
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