禿げしくイマサラながら読み終わりました。本当は3月の中頃に読み終わって、ここに感想なども書こうと思っていたところへあの震災がやってきて、そのあと独立開業なんてこともあって、さらにイマサラ感が増しておりますが、そんなイマサラにも負けずに書いてみます。
まず最初に感じたのは、僕がいまだに村上春樹の最高傑作だと思っている「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」との類似性です。
ふたつの話が同時に進行していき、それが交互にあらわれる手法。そしてそのふたつの話が徐々に交わっていく感じ。なにか得体のしれない「世界の終り」的なるものに向かって進んでいくストーリー。やみくろとリトル・ピープル。
なんか気になって調べてみると、見つけました。
1985年(昭和60年)に新潮社から刊行され、後に新潮文庫として上下巻で文庫化された。
『ノルウェイの森』(単行本)のあとがきの中で、村上はこの小説を自伝的な小説であると位置づけている。
なんと「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」は「1Q84」の舞台となっている1984年の翌年に刊行されています。つまりそれは、その大部分が1984年に執筆されていたことを表しているとも言えます。また村上春樹本人によって「世界の終り…」は自伝的な小説であると語られています。自伝的な小説を書いたこの年は、彼にとって特別な年として認識されていたとしても不思議ではなく、その年を舞台として設定され、タイトルとしても使われた小説が、その年に書かれて設定や手法が似ている自伝的小説と密接に関連していると考えるのはとても素直な結果です。
もしかすると「1Q84」は、再度書かれた自伝的小説なのかもしれませんね。
とか言って「まず最初に感じた」部分だけ書いておわりにしようとしてますけど、いいのかな? いいよね、いいよいいよ、いいのっ。
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